美彰院
【概要】美彰院美術修復スタジオに関しまして
▼ご挨拶
初めまして!
ご覧いただきまして誠にありがとうございます。
私は三重県出身・京都造形芸術大学彫刻コース卒業の坂本と申します。
経歴などはプロフィールの内容に詳しく触れておりますのでそちらも合わせてご覧くださいませ。
▼自己紹介

坂本智美/Tomomi Sakamoto
物心ついた頃から史跡名勝や古いものが好きで、中学の頃から新しいものを古く見せるにはどうしたら良いか…みたいな遊びをしていました。
大学は憧れの古都京都で過ごしたい・彫刻コースで立体に関してとことんノウハウを勉強しよう!と決めて上洛し、20年になります。

大学時代は抽象彫刻・主に木工をメインに取り組みました。
※画像作品部分:表参道画廊/京都マロニエでの展示風景です。
大学在学中に二条城の襖絵修復の作業場に一日研修する機会があり、その経験が現在の美術修復家になった大きなきっかけとなりました。
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美術修復の仕事は2011年~続けています。
専門技術である共直し(樹脂直し)を使用した美術修復をしています。
私が一回生だった頃に四回生だった先輩が樹脂屋さんに就職された縁もあり、研究の相談やアドバイスを頂きつつ本日まで続けて来ました。
UVライトに光りにくい共直しの技術に関しても、多くの方のご支援があって実現いたしました。
美術館・資料館などで修復した作品を見る事も出来ますが、具体的な実績はプライバシーの観点から此処では伏せさせていただきます。
また共直しをする傍ら、埋蔵文化財修復の納品も資料館・美術館に幾度かさせて頂きまして、独立となりました。
大学時代の彫刻スキルを活かした直しが私の持ち味です。
共直しとは:
主に陶器の欠けたり割れたりした箇所を周りの質感に似せて修理する技法です。
顔料や樹脂を使って直します。
共直しは金継ぎほど認知されていない修復技法ですが、破損してしまった箇所をできるだけ直したことが分からなくなるように修復する…魔法のような手法です。
共直しは価値を継続できる優位性がある修復方法でもあります。
当スタジオでは 陶器以外にも木工/虫食い/軸・屏風(張り直し以外)/金工・芝山など各種パーツ欠損/牙蓋の金箔張り/漏れ止め/金継ぎなども承っています。
▼コロナ禍での美術修復スタジオ創業の背景
今年2021年6月から私は『美彰院-BISHOIN- 美術修復スタジオ』を運営しています。
美彰院とは私の亡くなった母の院号を掲げさせて頂いております。
※画像母と共に戸隠神社にて父の撮影です。

母は去年2020年6月にこの世を去り、このスタジオの開業日はその一年後である2021年6月を選んでいます。
家族の中心にあった母が虹の橋を渡った事は、当時、私も含めて家族の皆にとって本当にショックが大きく、その痛みを隠すためにコロナ禍や仕事を言い訳に敢えて向き合わない日々が続きました。
母と言う誰よりも輝かしいリーダーが不在となって、家族の皆がとても苦しみました。
私がまともに遺書や遺品、法的な手続きと向き合えるようになったのは100か日を過ぎてからでした。
中でも母の残してくれた遺書が私の胸を打ちました。
小さな頃から私は古い史跡や遺構・古美術品が好きでしたし、『遊園地よりも古いものが見れる場所に連れて行って欲しい』とずっとねだっていたこともあり、私のような娘を持ってきっと苦労されたと思います。
母は『美大の彫刻なんて女の子に通わせて何になるの?と〇〇さんに笑われた!』と良く私に文句を言っていたものです。
周囲からの意見に悔しい思いをしたり、私自身に失望して泣く事も多くあったと思います。
何処の親子にもよく似た話はあると思いますが、私たち親子もお互いに避けたり、自分を守る為に言い合ったり、期待が息苦しかったり怒りに変わったり、無駄な時間ばかりを過ごしたとも感じます。
求めるものは既に持っていたのに、違う面ばかりをお互い気にしていたみたいです。
母への恩返しがあるとしたら、自分の一番得意とする事を自分の身の丈で社会貢献をする事だと考えるようになり、当スタジオの事業立案へと至った次第です。
母・美彰院の名前に恥じない運営をしていきたいと考えています。
▼事業理念
当スタジオの事業理念は【次世代に繋げよう、和魂漢才の力】です。

本当に人の命は母がそうだったように死ぬときには儚いものだと思います。
自分の得意なことで社会貢献をしたいと願い、事業運営に取り組んでおります。
美術作品を次世代に美術資産として繋げていくために私が出来る事を1つ1つ積み上げていきたいと願っております。
毎年、年次報告をまとめて事業実績を更新していきますのでどうぞそちらも合わせてご覧くださいませ。
▼最後に
最後までお付き合いいただきありがとうございました。 この事業は地道な気づきの積み重ねが宝となります。 焦らず・視野を広くして、長い旅となりますが歩む所存です。
皆様、応援のほどよろしくお願いいたします。

運営主体 :
美彰院-Bishoin-美術修復スタジオ 坂本 智美
コーポレーションサイト:
Facebook販促用ビジネスページ:
https://www.facebook.com/bishoin.artrestoration
Instagram等身大の制作の日常風景をシェアしています:
https://www.instagram.com/bishoin_artrestoration/